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動画:アルペンスキー競技における外足荷重VS両足・内足荷重。順位が後ろの人ほど内足に乗りやすい傾向が強い。(全日本選手権より)

PHOTO:Mitch Gunn / Shutterstock.com
さて、今回のスキーが上達する練習方法&W杯・冬季五輪・スキー用品販売店速報も全日本スキー選手権の分析を続けます。気になる人は長期連載となるので、リンク先をブックマークしたり、ブログからリンクを貼って読んでもらえればと思います。

スキーの基本は外足荷重。内足に乗るとラインが膨らみ転倒リスクも格段に上がる。


アルペンスキー競技回転種目におけるタイム分析とストック・ワークのタイミング分析でも紹介されてますが、皆川賢太郎が教える スキー完全上達にも書かれてある通り、スキーの基本は
「外足荷重」
です。
上記の論文の中で近藤氏は以下のような記述をしています。

ズレの少ないターン弧を容易に描くことのできるカービングスキーの登場により,両脚荷重や内脚荷重を唱える指導書や解説書の影響もあり(市野,2002;全日本スキー連盟・教育本部,2009),近年,過度な内傾・内スキー荷重により滑走している一般スキーヤーが多くみられる.上位選手は外スキーを主体として荷重動作を行っているのに対し,下位選手ほど内脚での荷重量が大きくなることで,ターン中盤から後半にかけてスキーの先端が開きだすシェーレン形状が生じるため,ターン弧が大きくなる。

となっており、内足荷重が一時期すごく問題視されたことがありました。
たぶん、以下の本ではないかと思います。(近藤氏の研究論文最後にある参考文献から探しました)

スケート一緒でアルペンはスピードスケート、基礎スキーである技術選はフィギュアスケートのような性質があります。求められる技術が違い、まったく違うスポーツです。
ですので、アルペンは重力を最大限活かすため、雪面からの反発力を次のターンにつなげて加速し続けるのが基本となります。
このことはアルペンスキー上達方法の教科書〜約1ヶ月でGS1本目73番から9位になった練習方法〜の中でも書かれており、板をいかに走らせるかという最も基本的な部分です。
アルペンの世界も科学的アプローチがありますが、科学より結果が全てなので、速いタイムを出す方が正しい世界なのです。
もし、高速ターンでフリースキーができない、安定しないという人はレーシングを実際にやってみるとこのことがよくわかるかと思います。アルペンスキー選手があれだけのスピードでもブレないのは、安定したポジションと外足荷重での加圧をきちんとできているからなのです。
では実際にレース動画を見てみましょう。なお、2012年は上位選手しかないので2014年の男子1本目を見るとだいたい研究論文通りの滑りが見れるかと思います。どちらも札幌の手稲山になります。

動画:2012年全日本スキー選手権男子回転1本目上位選手

こちらが2012年の上位選手です。

2012年の男子SLリザルト
1 3 301312 SASAKI Akira JPN 81 54.42 53.98 1:48.40 0.00
2 5 302982 OHKOSHI Ryunosuke JPN 88 55.55 54.35 1:49.90 8.44
3 14 302726 MATSUMOTO Isato JPN 87 56.75 54.69 1:51.44 17.11
4 2 303235 OIKAWA Takahiro JPN 89 56.42 55.09 1:51.51 17.50
5 7 301886 TAKEDA Ryu JPN 84 56.46 55.26 1:51.72 18.68
6 1 303097 ISHII Tomoya JPN 89 56.38 55.92 1:52.30 21.95
7 13 304242 NARITA Hideyuki JPN 93 56.79 55.64 1:52.43 22.68
8 11 300466 IKUTA Yasuhiro JPN 79 57.23 55.76 1:52.99 25.83
9 10 303696 KOHNO Kyosuke JPN 91 57.64 55.54 1:53.18 26.90
10 18 303322 SHIMIZU Dai JPN 90 57.77 56.20 1:53.97 31.34
11 23 304318 OBARA Kenta JPN 94 58.30 55.84 1:54.14 32.30
12 17 302320 YAMASHINA Hirofumi JPN 85 57.22 56.96 1:54.18 32.53
13 22 303789 YUKI Tomohiro JPN 91 58.44 55.90 1:54.34 33.43
14 16 302952 MIYAMA Fumiaki JPN 88 58.89 55.76 1:54.65 35.17
15 47 304141 NUNOME Shu JPN 93 58.64 56.07 1:54.71 35.51
16 45 302734 MIZUGUCHI Tatsushi JPN 86 59.54 55.33 1:54.87 36.41
17 36 303231 OHMURA Kazuya JPN 89 58.52 56.57 1:55.09 37.65
18 28 303453 OKAMOTO Koji JPN 90 58.29 56.95 1:55.24 38.49
19 19 304099 MITSUI Kyohei JPN 93 59.34 55.92 1:55.26 38.60
20 21 303854 KUWABARA Ryo JPN 92 59.58 55.87 1:55.45 39.67
21 31 304291 ARAI Shogo JPN 94 58.83 56.64 1:55.47 39.79
22 20 303099 KOBAYASHI Hiromu JPN 89 59.71 55.89 1:55.60 40.52
23 32 303707 MARUYAMA Kazuki JPN 91 59.35 56.35 1:55.70 41.08
24 38 304542 KUDO Yosihiro JPN 95 59.79 56.68 1:56.47 45.41
25 35 303761 TAHARA Soshi JPN 91 59.05 57.67 1:56.72 46.82
26 26 303583 KOBAYASHI Hyuga JPN 91 1:00.02 56.80 1:56.82 47.38
27 51 303317 HONMA Yoshitaka JPN 90 1:00.18 57.77 1:57.95 53.74
28 27 303443 NOSHIROYA Taiki JPN 90 1:00.39 57.62 1:58.01 54.08
29 58 304428 NARITA Iori JPN 94 1:00.44 58.08 1:58.52 56.95
30 48 304026 TAKAISHI Kosuke JPN 92 1:00.35 58.26 1:58.61 57.45
31 57 304320 OHYAMA Ryu JPN 94 1:00.48 58.34 1:58.82 58.64
32 85 303560 TSUGUI Yuya JPN 90 1:01.43 57.66 1:59.09 60.16
33 54 304140 SAITO Kumio JPN 93 1:01.63 58.87 2:00.50 68.09
34 71 304545 TAKAHASHI Yuji JPN 95 1:02.00 59.81 2:01.81 75.46
35 108 304987 SASAGAWA Syunya JPN 96 1:01.63 1:00.39 2:02.02 76.64
36 82 304488 KOTAKE Yoriaki JPN 94 1:03.74 58.70 2:02.44 79.01
37 73 303021 SUZUKI Yuta JPN 88 1:02.84 59.93 2:02.77 80.86
38 91 304473 NAKAJIMA Takashi JPN 94 1:03.47 59.44 2:02.91 81.65
39 95 304021 OGAWA Tetsuro JPN 92 1:04.84 1:00.53 2:05.37 95.50
40 44 304537 KAKIZAKI Yumenosuke JPN 95 1:06.52 59.03 2:05.55 96.51
41 92 303204 MINAGAWA Keita JPN 89 1:04.24 1:01.33 2:05.57 96.62
42 94 304384 SATONO Daigo JPN 94 1:04.69 1:01.09 2:05.78 97.80
43 106 304104 MAEDA Takumi JPN 93 1:04.78 1:01.36 2:06.14 99.83
44 101 304690 SATO Hirotoshi JPN 95 1:05.77 1:00.93 2:06.70 102.98
45 97 304464 ARIE Shunpei JPN 94 1:06.89 1:01.14 2:08.03 110.46
46 88 304477 TANIGUCHI Taichi JPN 94 1:04.17 1:04.16 2:08.33 112.15
47 112 304809 TAKAHASHI Kentaro JPN 96 1:06.16 1:02.40 2:08.56 113.45
48 76 304338 SHIMAKURA Hifumi JPN 94 1:02.50 1:06.58 2:09.08 116.37
49 99 304295 AOKI Seiya JPN 94 1:04.78 1:09.24 2:14.02 144.17
50 79 304341 NAKAZAWA Kazushi JPN 94 1:18.77 59.75 2:18.52 169.49
51 110 304538 SAITOU Kyouta JPN 95 1:21.74 1:01.85 2:23.59 198.02

動画:2014年全日本スキー選手権男子1本目全選手

研究の対象となった2012年は上位選手しか映像が残っていないので、参考までに2014年の男子SL1本目の全選手も紹介しておきます。研究内容で言っていることがほぼ当たってるので参考になるかと思います。第1シード、第2シード、30番以降、50番以降で比較するとライン取りなどがよくわかります。ちなみにこのレースで唯一の1970年代選手であり、トリノ五輪日本代表である生田康弘選手は6位に入ってます。


*公式リザルトはこちら
ただ、後半の選手はかなり荒れているので、内足に乗るというよりは「乗ってしまった」と言った方が表現的に正しいのかなと思います。特に急斜面最後のストレートで引っかかる選手が続出しており、体がちょっとでも内側に重心があると簡単に転倒するレースになりました。

掘れたSLのレースでは外足に重心を置いた方が転倒リスクは下がる。

アルペンにおいて結局、内足荷重または内側に重心を持っていくと結果として転倒リスクが高まります。
 特に掘れれば惚れるほどアンバランスな状況になるので、常に肩が並行で、外足荷重にしておかないと転倒する確率がグッと上がります。
 レベルこそ違いますが、以前下記の記事で14歳の頃のマルセル・ヒルシャーの滑りを紹介しましたが、ゼッケン148番にも関わらず、きちんと外足荷重で滑っており、肩のラインも並行なことがよくわかる動画です。

荒れたバーンでも上位を狙えるアルペンスキー練習方法。なぜ下手な選手ほど後ろのゼッケンなのか。(動画:14歳のヒルシャーSL映像あり)


特にオーストリアチームは基礎をこれでもかというくらい徹底してやる国なので、中学生レベルでもしっかりとした滑りをしてきます。全日本選手権から見たら、14歳のヒルシャーはさすがに劣りますが、基本的な部分はかなり参考になる動画ではないでしょうか。
 全日本選手権とヒルシャーの滑りを一概には比較できませんが、良いところは取り入れていくべきではないかと思います。
 

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