スキー&ニセコ・北海道旅行記

SAJバッジテスト級別パラレルターンの違いを徹底解説。1級、2級、3級合格法からアルペンのターンも解説。

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パラレルターンの初心者から1級と2級の大回り、3級の違い、アルペンの練習方法などを1つの動画にまとめました。動画内の記事全文と、さらにもうちょっと深掘り解説をします。

こんな人におすすめ
  • シュテムターンやプルークボーゲンから憧れのパラレルターンを学びたい初心者、中級者の方
  • 中斜面、急斜面で滑るコツを知りたい方
  • SAJバッジテストの3級、2級、1級、テクニカル、クラウンに合格したい方
  • アルペンスキーのGS(大回転)で伸び悩んでいる方
  • バッジテスト2級の「基礎パラレルターン大回り」と1級の「パラレルターン大回り」の違い、アルペンスキーのターンとの違いを知りたい方

この辺りの悩みを持つ方には役立つ動画かと思います。

余談ですが、私はスキー用具は全て半額か40%オフなど春に全部買ってます。ニューモデル買っても大した上手くならないので、安い旧モデルをおすすめします。(動画のエンディングでも古いモデル仕様と記載)ただし、デザインとかサイズがない場合もありますが、こちらの通販なら結構全国のどこかに在庫がありますよ。

動画はこちら。全文と画像も掲載してます。

この動画を深掘り解説するので、まだ見ていない人はこちらをご覧ください。10分ほどですが時間のない方はブックマークや保存して空き時間に見ていただければと思います。

今回の動画から10分を超える内容となっていますので、動画内の画像や文字が小さいと感じてる方のために内容をこちらの方でも記載しておきます。

パラレルターンには2種類ある。安全なものとスピードの出るターンの違い

左がニセコ花園(2023年)、右が2022年のニセコグランヒラフ(旧ファミリーコース)

SAJ(全日本スキー連盟)のバッジテストにも

  1. 2級の基礎パラレルターン大回り(3級は基礎パラレルターンですが、急斜面は使いません。2級レベルなら合格のはずです)
  2. パラレルターン大回り(1級)

の2種類がありますが、今回はこの2つを動画で紹介しています。(3級は整地で急斜面が使わないのと、技術的に2級の滑りができれば合格できるのでここでは省略します)

滑ってる映像はフリースキーなので、フォーム的には間違ってます。検定では絶対真似しないようお願い致します。ここをご理解した上で以下の内容をご覧ください。

短期間に足を揃えて滑る練習方法

足を揃えるにはこの映像の後の図解解説にある「止まるシュテムターン」がおすすめです。

止まるシュテムターンとは?意味はこんなカンジ。

また、止まるシュテムターンは通常のシュテムターンとは違い、完全に止まって足を閉じることに専念した練習方法となります。これを繰り返すことで足を揃える感覚を覚えることができる人もいますが、誰もができるものではないのであくまでも1つの成功事例として捉えて下さい。

どちらかと言えば強引な練習かと思うので、他のやり方も以下に記載しておきます。

動画以外のパラレルターン習得するための練習方法

上記の写真は動画内から切り取ったものですが、写真は右に曲がろうとしてます。この時、動画内でも解説したプルークボーゲンと同じで、左足に体重を乗せてみます。

曲がるコツ(上記動画のプルークボーゲンのところを参照
  • 右に曲がるときは左足に(右足が内足になる)
  • 左に曲がるときは右足に(左足が内足になる)

体重を乗せます。

 プルークボーゲンなどの低速での練習のメリットは、ゆっくりと安全なところで確認ができ、曲がるコツが掴みやすいからです。また、転倒しても痛くないといった長所があるので、パラレルターン初心者は緩い斜面でまず行うことをお勧めします。

なぜプルーク(ボーゲン)か?

 スキースクールなどで習うボーゲンはまさにこれが狙いであり、最も足を揃えて曲がることを理解しやすいので、シュテムターンやプルークボーゲンを学校などで習うわけです。

パラレルターンも同じで、しっかりと曲がる方向とは逆の足にしっかりと体重を乗せ、内足を少し浮かせると、外側の足に体重を乗せるしかなくなるので、内足を上げる練習なんていうやり方もあります。

1番ポピュラーなパラレルターン習得のための練習方法

また、1番オーソドックスはシュテムターンから閉じる練習をひたすら繰り返すという練習方法があります。おそらく1番無難なのはこの練習ではないかと思います。(私も小学1、2年生の時にスキースクールで習った記憶があります)

どんな斜面、雪質でも安定して滑れる外足荷重を覚える

外足荷重の練習方法はプルークボーゲンが1番ポピュラー。どの時代のアルペンW杯選手もよく確認作業で練習しています。

外足荷重のポイント:
肩を外側の足に少し傾けると理解しやすいです。
ただ、傾けすぎると次のターンの時に「ヨッコイショ」と持ち上げる感じになるので、肩のラインは並行が理想です。
外足に体重移動させる意味が理解できないときは肩を下げてみましょう。

動画内の文章より引用

次にパラレルターンの動画の中では

「外足荷重」

について解説しています。

 これをわかりやすく写真で解説すると以下のようになります。

スキーで右に曲がれない人は左足に体重を傾けると曲がりやすい。
逆に左に曲がれない人は右足に体重を傾けると曲がりやすい。荷重をかけるとスキー板のテール(後ろ)から雪煙が上がるのでわかりやすい写真かなと思います。逆に内足(写真では左足)は力が加わっていないので雪煙が上がっていません。
外足の肩を少し傾けると曲がりやすくなるのがスキーのコツです。

この辺りは下記の記事と動画で解説してるので、スキーが思うように曲がってくれないという方はパラレルターンをする前にプルークボーゲンで曲がる原理をきちんと復習しておいて下さい。

バッジテスト2級、3級でパラレルターンで不合格になる人の特徴

これは動画内では書いてなく、そのうち動画にしようと思ってますがSAJの基礎スキー検定2級や3級の不合格者のパラレルターンの特徴を見ていると

外足荷重ができていなく、上半身が先行して回ってしまって、ターンする際安定していない

といった動画が結構見受けられます。中には69点の不合格者の滑りで、なぜか外足側の手が内側に移動し、技術選の井山敬介選手?を真似たような滑りをする中年男性の方もいました。

井山敬介選手は基礎ができた上でやっており、普通の素人がやろうとすると上半身が回ってしまい、結果安定したターンにならないオチになります。

 ちなみに私は下記の有料記事で腰高のポジションを最初に覚えるべきと語ってますが、私のスキー部では元日本代表コーチが外足荷重からまず覚えさせました。

理由は聞いたことないですが、今考えれば

「まずどんな斜面や雪質でもゴールできる力を身につけ、まず徐々にポイントを獲得できるようにすること」

が最大の狙いだったかなと思います。

 アルペンスキー競技の場合、スタート順を上げていかないとなかなか良いバーンで滑ることができないので、腰高は後回しだったのでしょう。

 話を戻しますが、検定当日は圧雪とは限らず、アイスバーンや猛吹雪で積雪がある状態も考えられるので、重要なのは

「どんな環境でも結果を出せる滑り(技術)を身につけること」

がスキー技術において最も重要なことです。

本当に上手いスキーヤーはアルペン出身だろうが、モーグル出身だろうが、不整地やコブ、氷のアイスバーンなどどんなところも「簡単そうに」滑っていきます。W杯選手のフリースキーはレベル高すぎです。

 外足荷重を覚えることで、上半身が回ったりすることもなくなるので、安定し、かつ1本のターン弧を描けるので、綺麗なシュプールで滑っていることを検定員に向けてアピールできます。

1本の弧を描くのはプルークボーゲンで再現できるので、まずは低速で確実に外足荷重ができるようになりましょう。低速でできなければ高速での表現はまず無理です。

また、雪のラインは最もわかりやすいので、そういったところを見る検定員もいると思うので、ぜひ外足荷重を覚えて下さい。

外足荷重ができるとコブや深雪、中斜面や急斜面など、どこでも安定して滑れるようになります。

最後は足を揃え、ストックもつき、外足荷重をしてみる。

さて、動画前半の基礎パラレルターンの最後は

  1. ストックをつき
  2. パラレルターンをする

と書いてます。

動画内ではこう書いてます。

コツとしては外足に体重を乗せてしまいます。
割合としては10対0で構いません。そして、ターンする際はザザザと板の後ろから雪
煙を出す感じでOKです。そのほうが滑りやすいでしょう。

動画内より引用

ストックのポイント:
よーく動画をご覧いただきたいのですが、板の先端とビンディング(金具)の間
にストックをついてるのがわかるかと思います。その際に上半身をフォールライン(矢印方向)に向けてあげると板も一緒に後かついてきて、曲がりやすくなります。

動画内より引用

ストックのことは下記のリンク先で詳しく動画と画像付きで解説してるので、こちらも参考にして下さい。

要は

ポイント
  1. 内足に体重をかけず、外足にきちんと乗って
  2. ストックをつくと曲がりやすくなる

というシンプルな話です。

言葉よりも見て真似るのが早いかと思います。

ちなみにフォールラインのことも書いてますが、下記の記事で詳しく書いてるのでこちらも参考にして下さい。

1級以上のパラレルターン

まず動画内での解説文は以下の通りです。ちなみに補足ですが1級の70点以上の合格者のパラレルターンを実際に見ると

「2級とテクニカルの間のパラレルターン」

な印象を私は受けました。(1級の種目は「パラレルターン大回り」です。「基礎パラレルターン大回り」ではないです)

 2級は完全にズラすような感じですが、かといってテクニカルほど高速でもないのが1級合格者です。

言葉で説明しても理解しづらいと思うので、クラウン、テクニカル、1級、2級合格者の滑りを実際に検索して調べて動画を見比べてみましょう。

 級別の大回りをわかりやすくまとめるとこんな感じです。

級別パラレルターンの違い
  1. クラウン・テクニカルはフルカービングというか、2本のラインができるターン弧。雪質や斜面によっては雪煙は出るが、ズラしがほとんどない。
  2. 1級はテールがスライドするような2級に近いターン弧で70点が出てるが、理想は資格検定受験者のために2022年度版のような、腰高の位置から弧を描くのが理想(ずれが少ない)
  3. 2級は「基礎パラレルターン」のため、テールをスライドさせる、いわゆる「ズラす」パラレルターン(動画に近い)レベル。
  4. 余談ですが、アルペンスキー競技はズラしは基本NGです。できるだけ雪煙がない方がタイムは出ます。(動画のクローチングは私が札幌国際スキー場で9位に入った時のクローチング姿勢をそのまま再現しています。70番台から1桁に入った時、上下の動きをかなり使ってました。これはゾルデンのW杯GSでもよく使う緩斜面GSテクニックです。)

 

一般の方がここまで高速で滑る必要はないですが、選手やテクニカル・クラウンの基礎スキー検定受験なら必須の技術です。

映像をよく見ると2本の線路のようなラインができているのがわかるかと思います。これは腰高のポジションで滑れないとできない技術です。

動画内より引用

まとめ


✅基礎パラレルターン大回り
長所:安全にゲレンデを滑りたい人向け。テールをズラす、つまり雪煙を上げる=
ブレーキをしながら滑るのでコントロールしやすい。SAJバッジテスト2級、3級で使う。


短所:タイムを競うアルペン競技ではタイムが出ない。ただし、極端に振ったポール
セットなどには稀に使う。


✅パラレルターン大回り
長所:減速要素が少ないのでアルペンスキー競技ではこちらを使う。圧倒的にスピードが
どんどん出てタイムが出る。技術選でも大回りで使う。基礎と競技の違いは上下の動かし方。また、シルエット的にもこちらの方が見栄えが良いので、技術選では当たり前の技術。


短所:とにかくスピードが出るのでリスクも高く、初心者・中級者にはお勧めできない。
なお、検定試験を受けられる人は種目の名前が違うので、きちんと技術を使い分けて受験して下さい。


エンディング後、動画の最後に検定のポイントや注意点をまとめています。

動画より引用

さて、動画の後半では1級以上のパラレルターンのコツについて書いてます。

これも基本は2級までの動きと同じですが、大きな違いは

1級と2級のパラレルターン大きな違い
  1. 名前が違う。テールをズラす「基礎パラレルターン」ではない。
  2. 1級以上はズラさないレールターン(ただ、1級は2級をもっと綺麗に滑って合格してるイメージがあります。詳しくは検索で合格者を探してみて下さい)
  3. 「パラレルターン大回り」はスピードが格段に上がり、スピードに対応しつつ、かつしっかりした果汁と正確にコントロールする能力が求められる。

といった内容にレベルアップします。

 動画内では検定のような動きは一切出てきませんが、似たような部分を切り取って解説してます。

それが下記の画像です。

左の写真は雪煙が上がっているが、右は雪煙が少ない。実際に記事冒頭の動画をご覧ください。

ぶっちゃけた話をすると、実は右も失敗して一部ズレてしまったターンがありますw^^;

でもまあ、こんな感じで同じパラレルターンとは言え随分違うのがよくわかるかと思います。

どちらも外足荷重ですが、動画をよーく見ると右側のレールターンの方が内足からもラインが描かれているのがハッキリとわかるかと思います。

 これは正確に言うと両足荷重のようで実は両足荷重ではないです。

レールターンを習得するための練習方法と実際の滑った感覚の違い。W杯選手のターンとの違い

ここから少しアルペン競技寄りの話をします。

よくある練習方法に

ストックをもたず、両膝に手を当てて膝の角度を一緒にする

というトレーニング方法が基礎でも競技でもありますが、私はアルペンスキー選手時代に「スキー板のたわみを最大限に使ってターン後半を加速させる練習」ばかりしてきています。

結果、エンディングのような順位を記録できたわけですが、私の両足荷重は50対50ではなく、

外足70、内足30

くらいの割合で力がかかってます。

 なぜなら、アルペンスキーはスタート順が遅くなるとコースが荒れるので、細かいバウンドを繰り返しながら大回りのようなターン(*1)をしてこないといけないからです。映像を撮るときもコケると機材がダメになるので、転倒しずらい荷重バランスになっています。

*1:基礎とは違い、アルペン競技はターンしてる時間が遥かに短いです。「ターンをしている=スキーが横を向いてる時間が長い」となるのでアルペンではターン時間を極限まで短くし、1番速い直滑降にできる限り近づけます。基礎はもっと大きくゆっくりターンする時間があり、自分の好きなタイミングでターンできるのでアルペンは大回りとは違う技術になります。

多くのアルペン選手は第1シード選手のようなコンディションの良いゲレンデではないのです。

 なので、内足荷重をすると内傾して転倒する危険があるので、外足の方にアルペン選手のほとんどは荷重をかけます。特にスタートゼッケンが後ろの人は尚更です。

 これがW杯クラスの選手になると筋力が桁違いに上がるので、どんな体制でバランスを崩そうが、フォームがなかなか崩れません。ちなみに私は細いですが、シェーレンを治そうとすると意識するとこんな滑りになります。

それが以下の写真です。

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