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アルペンスキーの歴史上最も難しいセットだったソチ冬季五輪に見るストックワークの重要性

スキー上達法
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アルペンスキーワールドカップ、世界選手権、冬季五輪を見続けて30年ほど。
ブログでも何度か言ってきましたが、歴史上最も難しいポールセットだったのは
2014年のソチオリンピック男子回転2本目
です。
王者マルセル・ヒルシャーですら、いつもと全く違う滑り方に切り替えたほど、超難易度の高いポールセットです。今回はこのポールセットから

・ストックワークの重要性
・ライン取り

について書いてみようと思います。
公認大会の1番低いカテゴリーでも完走率30%を切るレースもあるので、こういったセットをチャンスと捉えるか、最悪と捉えるかは普段の練習によって変わります。

まずはソチオリンピック男子回転1本目、2本目を見てみよう。

動画はユーチューブのほうで見れるのでクリックして移動してください。

1.ライン取りの重要性。正直、日本人の2人には圧倒的に不利なセットという印象だった。

このレースから丸5年が経ったので、今だからこそ書けるかなと思うので正直書きます。
 日本からは佐々木明選手、湯浅直樹選手の2名が出場しました。皆川賢太郎選手は残念ながらあとちょっとで代表入りできなかったので、結果的に2名のみの出場でした。
 2名の選手の特徴はどちらも直線的な攻め方。これがワールドカップだったらもっと無難に攻めていたのかもしれませんが、一発勝負のオリンピック。一か八かだったのかもしれません。守ることなくギリギリを攻めていきましたが、残念ながら結果を残すことはできませんでした。
 個人的には
「2本目はゴールまでいけるのは微妙かな」
という印象があり、1人目の滑りを見た時点で「このセット相当厳しいなー」というのを今でも覚えています。結果はその通りになってしまったのですが、2人に限らず、日本人選手の特徴として

・みんなラインが直線的
・同じリズムで入っていくワンパターンの選手が多い

という印象があります。
 事前にもしソチ五輪2本目のセッターがイビツァ、ヤニツァコステリッチの父親「アンテ・コステリッチ」とわかっていて、五輪代表選手を開催前に選ぶシステムだったら、私が代表監督なら大越龍之介選手、皆川賢太郎選手を送り込んでいます。(まあ、そんなのあるわけないんですけど^^;)
 この2人の特徴は
「ラインがそこまで直線的ではない」
という印象があります。
 ベンヤミン・ライヒがNHKの皆川賢太郎選手の特集で「彼のターンは凄く短い」と高評価しており直線的かもしれませんが、トリノオリンピックの1本目からその後のワールドカップを見てもそこまで鋭い攻めではなく、巻く時は巻く攻め方になるので
「大越選手と皆川選手だったら、あれだけ途中棄権がいれば、ひょっとすると一桁をソチで出せたのではないか」
と思うことがあります。
もちろん、佐々木明選手は2003年のウェンゲン、湯浅選手は2009年のバルディゼール世界選手権で滑り方を変えてましたから、やろうと思えば少し守る滑りもできるわけですが、性格上間違いなく
「攻めまくってくる」
と思ってました。アンテはこういった選手を餌食にするので、セッターの思惑通りになったのではないかと思います。(アンテのセットは癖のあるセットで基本のレベルが相当高くないと難しいです)
 これらはあくまでもソチ五輪2本目に限定しての話なので今更な話ですが、ライン取りと攻め方でかなり結果が変わっていたと思うのがソチ五輪男子SL2本目のセットなのです。
 

2.ストックワークの重要性。ヒルシャーが滑りのスタイルを変えるほどのセット

次にすぐに気づいたのが
「ソチ五輪男子2本目は滑りのスタイルを変更した選手」
が上位にきたということです。
 別の言い方をすれば
「直線的に滑らなくても勝てるテクニックを持っている選手が上がった」
ということです。もっと深掘りすると
「インスペクションの時点でレース展開が読めていた」
のではないかと思います。
うまい選手はたいてい2つのカードを持っており、

・1つは攻めまくっても勝てる。
・もう1つは完走率が低いとわかった時点またはインスペクションでレース展開を予想し、途中棄権が多くなると判断して無難に攻めても勝てる攻め方を持っている。

ということです。
 その代表例は
「ヒルシャー」
でしょう。
 ヒルシャーはこの2本目で
「急遽、ストックワークを使ってきた」
ということに気づいた人も多いはず。
 優勝したマリオ・マットはストックをほとんど使わず、上半身を徹底的にフォールラインにする独特の滑りで意地でもストックを使わないで滑ってきましたが、通常このようなセットの場合、
「ストックを使ってきちんとラインを上から入るよう修正して、上半身をフォールラインに向けやすくする」
というオーソドックスなスキーテクニックを使います。でないとすぐにラインが落とされるからです。これはインスペクション時に気づいていないとダメです。
 ヒルシャーは1本目こそほとんどストックを使ってませんが、2本目は思いっきりストックを使って滑り降りてきています。
 クリストファーセンも一部ストックを使っていますがヒルシャーほどではありません。このへんが
「オーストリアの徹底的な基本志向」
という印象があり、昔からオーストリアの選手たちはセットによって滑りの使い分けができる選手が多いという印象を受けます。

ストックワークの練習方法はどんなのがあるか?

ここから先はアルペンスキー上達方法の教科書〜約1ヶ月でGS1本目73番から9位になった練習方法〜に書いておきます。今回はプロモーションも兼ね、記事の90%を無料公開とさせていただきました。
 
 有料版ではサクっとですが私やナショナルチームがやっているストックワークのトレーニング方法についてまとめておきます。(レーシングチームに入ってる人は知ってます)
 今後も時間を見つけて記事を追加していくので、気になる方はこのブログと有料記事の方も読んで見てください。(無料版は途中まで公開します。無料でも十分役立つ内容にしていきます。)
photo credit: roland Sochi 2014 House 2014 Olympics Countdown – 0210201018383 via photopin (license)

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