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連日お送りしています「来季からのフッ素ワックス使用禁止問題」ですが、今回の情報もぜひ周りの人にも情報をシェアしていただければと思います。
現在、2020−2021シーズンからスキー・スノーボードのFIS公認大会(たぶんSAJ公認大会も禁止になると思います)でフッ素入りスキーワックスが全面禁止となる方向で国際スキー連盟は話を進めていますが、一方でこんな問題も出てきています。
[ふきだし set=””]フッ素ワックスのほうが速かったら、今シーズン中にまとめ買いしたほうがレースでランクアップするのでは?全選手を検査することは不可能でしょ。[/ふきだし]という意見も出ています。なので、すでに今現在フッ素スキーワックスの買いだめが発生しているのではないかと思われます。(SNSで買いだめしようとしてる人いたので、1人ではないはず。なので知らせてあげましょう^^;)
今回はこの問題を取り上げます。なお、フッ素スキーワックス使用禁止の話を知らない方は下記の過去記事をご覧ください。
https://skishop.jp/%e3%82%b9%e3%82%ad%e3%83%bc%e3%83%af%e3%83%83%e3%82%af%e3%82%b9%e4%ba%ba%e4%bd%93%e3%83%bb%e5%9c%b0%e7%90%83%e7%92%b0%e5%a2%83%e3%81%b8%e3%81%ae%e5%bd%b1%e9%9f%bf/
目次
FIS公認のスキー・スノーボード大会でフッ素ワックス使用者を特定する方法とは?
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まだSAJならびにFISの公式サイトでも具体的な話は公開されていませんが、ネットで検索して調べるといろいろ出てきたので紹介しておきます。なお、このフッ素ワックス禁止の計画には30人ほどが関わっているようですでにロードマップも公開されていたので、ノルウェーの例を解説します。
ロードマップがすでに公開済み。2026年冬季オリンピックに向けての計画とノルウェーでの検査方法とは?
この情報は国際スキー連盟とどの程度関係性があるかわかりませんが、RISEというプロジェクトチーム?のようなサイトri.seがあり、本拠地スウェ−デンにあります。この組織の30%は博士号を持つ人で構成され、すでにノルウェーでテストをやってきたとの発言があり、興味深い情報が掲載されているので紹介します。
2026年冬季五輪までのロードマップ:https://www.ri.se/en/popfree/popfree-ski-goes-glo
また、同じサイトにはこんな記事もありました。
参照:https://www.ri.se/en/press/ban-fluorine-waxes-ski-sports-demands-effective-test-methods
すでに2017年からフッ素ワックスを禁止しているノルウェーのジュニアの大会では、テストを実際に行なっているようです。
It was tested last winter in Norwegian children’s and youth competitions
昨シーズン、ノルウェーの子供達の大会で実際にテストした。
また検出方法に関しても
For the ban on fluorinated waxes to have the intended effect, a robust method is needed to identify fluorine on skis in connection with competition. The Norwegian Institute of Air Research (NILU) has, together with Fraunhofer IVV in Germany, developed and piloted a method for indicating fluorinated substances on skis over the past two years.
この情報によればノルウェーの大気調査研究所(NILU)とドイツのフラウンホーファーIVV(フラウンホーファー研究機構のこと。日本支部もありドイツ各地に72の研究所・研究施設を構え、約26,600人のスタッフを擁する欧州最大の応用研究機関)がフッ素を検出する方法があると発言しており、続いて
We now have a test method that works and can identify functional amounts of PFAS on skis before starting.
我々はスキー選手がスタートする前にフッ素ワックスを使っていないか確認する方法がある。
と書いてあるので、すでにノルウェーで実践済みのようです。なので、これを全世界に波及されるのが濃厚ではないかと思われます。ですが、具体的な方法は記載されていません。
まだまだ試験段階で公表できないのか、それともFISレースをサンプルとして行い、正式な検査方法が決まり次第、国際スキー連盟から発表される可能性があるでしょう。
少なくとも一般の通販サイトでも用途は違いますが検査キットが売っているので、こういった道具を使って何らかの形で全選手のスキー・スノーボードの板をチェックするのはほぼ確実と思われます。そうでないとフッ素ワックスをこっそり使った選手の方が有利になるので大会の公平性が保たれないですからね。
*参照:フッ素測定キット一覧
ドーピングのような抜き打ち検査では、使用者の特定ができないので全選手検査対象となる可能性は十分ある。
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と思っています。
例えばフルマラソンの大会なんかでは一部抜き打ちのドーピング検査があります。まあ、たいていは上位入賞の可能性のある選手だけやるわけですが、スキーのフッ素入りワックスに関しては個人のFISポイントも絡むので、全選手を対象に検査しないとタイムで有利になる可能性があります。
ワックスメーカーが
「フッ素なしのワックスの方が速い」
という商品を開発でもしない限り、フッ素入りの方がタイムが出ることになるので、これを阻止するための方法を国際スキー連盟はセットで考えているのではないかと思われます。
また万が一使用者を特定できた場合、その選手のFISポイントにペナルティを与えるなどの措置も十分考えられるので、今後のFISミーティングは全選手にとって要注目になるのは間違いないかと思います。
引き続き、フッ素スキーワックス問題を取り上げていきます。気になる人はフォローを。
というわけで、最後はポジショントークになってしまいますが、引き続きフッ素スキーワックス問題を特集でお送りしていきますので、気になる人はスキーショップ.jpを下記からフォローまたは「いいね」しておいてください。