自動車レースの最高峰であるF1では周回ごとに自動車の細かい部分をデータ化し、分析できるようにしたことはもう何年も前のことになりますが、これと同じようなことが私たちのスキー業界でもまもなく起きようとしています。
具体的に何ができるかというと
1.スピード
2.タイム
3.上昇・下降
4.ターン角度
5.回転
6.G力
7.エアタイム
を分析できるもので、スキーブーツに小型センサーを搭載でき、スマートフォンやパソコンを使って自分で分析することはもちろん、友達同士で情報共有ができ、それぞれの長所、短所をインターネット上のコミュニティ(ソーシャルメディアなど)で技術向上を図るツールを、ウェアラブルのPIQとスキーメーカーのロシニョールが共同開発しました。
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サービス開始は2016年2月。149ユーロ(18000円ほど)でサービス開始
このサービスは無料ではなく有料となります。プレオーダー(事前受け付け)は149ユーロ、日本円で18000円ほどで購入でき、これをスキーブーツに装着します。パッと見ではロシニョールユーザー以外でも使えそうなサービスで、あなたの滑りのデータは全てオンライン上で管理される仕組みになるのではないかと思います。
日本語でも表示されてるので、クレジットカードがある方は申し込みが可能で、来月から最先端のトレーニングが雪上で可能になるのではないかと思います。
P.S.送料とか気になりますが、日本のロシニョールから発送されるんですかね?ロシニョールさんの日本版公式ホームページでのアナウンスにも注目しましょう。
ランニング業界ではすでに一般化。トレーニングはどう変化していくのか?
いずれスキー業界でもこのようなサービスが出るだろうと思ってました。すでに数年前からランニング業界ではガーミンやスマホのアプリでランニングをデータ化し、弱点の克服など自分でできるようになりました。これを今度はスキー業界で始めるわけです。
私も詳しいわけではないのですが、ネットでいろいろ調べると
「スキーのあらゆる滑走をデータ化できる」
ようです。
となると以下のようなことが可能になるのではないかと思います。
1.同じポールセットでいろいろなターン弧でスピードを細かく分析でき、どういったターンが1番速いのか数字で把握できるようになる。
2.振り幅のあるセット、まっすぐのセット、急斜面、緩斜面など細かくデータ化でき、セットに応じた具体的な対策もやりやすくなる。
3.コーチであれば選手別により的確な指導ができるかも。
などなど様々な角度から速さを丸裸にすることができるようになるのではないかと思います。逆に言えば欠点も数値化できるわけですから、なぜ減速したのかといったことがわかってくるのではないかと思うのです。
明らかに目視でわかる減速なら数値化するまでもないですが、トップ選手ほどどこでミスしたのか、0.1秒の違いはどこにあるのかを細かく分析する場合は重宝しそうです。
バッテリー寿命は1回の充電で3時間持つので、午前中または午後に測定を兼ねて練習をし、F1のように練習自体をデータ化して、より理論的、正確に上達することができるようになるのではないかと思います。
おそらく他のスキーメーカーも追従するはず
このトレーニングデータ化の波はいろんなスポーツに普及していますが、おそらく他のスキーメーカーも黙ってはいないでしょう。開発競争が激化し、新たなトレーニング環境がスキーの世界にできてくると思われます。ジャンプも計測できるので
・アルペン
・モーグルなどのフリースタイル系
・技術選
など様々なトレーニングシーンでこのシステムは活用されるでしょう。もし読者の方で申し込んで、実際に使ってみた感想などがあれば下記のブログコメント欄で書き込みしていただけると助かります。個人的にも非常に気になる商品です。
*プレオーダー、製品の公式ホームページはこちら→PIQ