今回のスキー上達方法とコツ。SAJバッジテスト1級一発合格した理由とアルペン1桁順位取るまでの練習方法は「暴走せず急斜面で安定してスピードコントロールする滑り方」の小回り編となります。
下記のXの方に投稿をしたので、今回は
急斜面での暴走しないスピードコントロールされた小回りのコツ
を解説したいと思います。
ちなみに参考になる連続写真や画像解説はこちらのショートターン編も詳しく書かれてるので、ぜひ参考にして練習してください。
YouTubeでも概要を動画にしてますが、ブログではもっと深掘りして上記の3つを解説します。
目次
急斜面で小回りをするにはどうスキー操作をすれば良いか?
さて、動画にはない解説をしていきます。
上記の3つを1つ1つ噛み砕いて解説します。
動画の中でもこの画像解説をしましたが、同じ急斜面のパラレルターンでも2種類の滑り方があり、
- 基礎パラレルターン小回り(初心者はここからスタートした方が安全で確実)
- パラレルターン小回り(スピードを落とさずに急斜面を滑る上級者、選手向けの滑り方)
があります。
この名称は全日本スキー連盟(SAJ)の名称ですが、何がどう違うかというと
テールの振り幅が大きく違う
という点です。
わかりやすく言えば、
- 基礎パラレルターン小回りは板のテールをズラし雪煙が上がる
- パラレルターン小回りは雪煙をできるだけ減らし、または全くズラさないで滑るスピード重視の切れ味の鋭いターン
となります。
バッジテスト1級と2級では小回りのズレ幅が全く違う
ここでちょっとわかりやすく説明するために、スキー検定の1級・2級を例に説明した方が理解しやすいかと思うので、2つの小回りの違いを書くとこんな感じです。
- 2級はズレる幅が大きい小回り(急斜面の初級的な滑り方)
- 1級はズレる幅が小さい小回り(上級者のスピードコントロールされた急斜面の滑り方)
となってます。
このことは1級動画解説で詳しく説明してるので、下記の動画の3分24秒からご覧ください。
要は
急斜面は重力による落下も発生するので、この時に「ズレ」が生じます。
1本の弧を描くのがスキー滑走の理想でもあるのですが、そこに急斜面は中斜面や緩斜面にはない
「落下」
という現象が発生するので、これをいかに食い止めるかというのも1級では求められるのです。
このページの最初に紹介した動画やSNSの中で「上半身を抱え込む」と書かれています。
実際に動画に線の画像を混ぜて、よりわかりやすく解説した動画が下記のものです。
実は上級者の人は
「頭の位置がほとんど変わらない」
という技術を使ってます。
まあ、技術と言って良いのかわかりませんが、単に動かさないようにしてるわけです。
これはアルペンスキー競技では当たり前のテクニックですが、アルペン競技やスピードがある状態でターンする時
1回1回立ってしまうと、上にポーンと力が抜け、下手をすればターン後半の雪面からの反発力に耐えられなくなり、吹っ飛んでしまう
という現象が起きるので、頭の位置を変えないで滑ってるわけです。特に回転(スラローム)競技をやってた人なら全員経験してるはずですし、どのくらい飛ぶかも選手経験者だとよくわかります。
そのくらいスピードが増してくると下半身にエネルギーが溜まってくるので、その跳ね返り(反発力)を抑えるためにも頭の位置は重要なので
「結果、なぜか姿勢が低く見える」
という現象になってしまうわけです。
しかし、初心者の人がよく勘違いするのは
空気抵抗があるから姿勢が低い方が良い
という間違った発想をして上級レベルを目指す人が多いので、腰の位置も重要というわけです。
上記の「バッジテスト1級合格のコツ」の動画内でも6分35秒のところで腰の位置が落ちていないことも矢印付きで説明してるので、実際に見てください。
腰の位置はスキー技術で1番重要なので、詳しくは「スキー上達方法とコツ」にある「スキーの練習はここからまずやる」をご覧ください。
そして最後3つ目に急斜面の小回りで重要なのが
「外足荷重」
です。
このことはスキー板を揃えて滑るコツ。それは外側の足に体重を乗せることに詳しく動画付きで解説してるので、外足荷重を知らない人は合わせて読んでみてください。
スキーの基本はレベル、斜面に関係なく腰の位置と外足荷重
雑誌とか見てると「最新スキー技術」とかよく書いてありますが、実は最新技術なんてほとんどないのです。
ストックと板2枚で滑るだけのスポーツですから、基本原理は大昔から変わってません。
ただ、用具が進化してるので微妙にマイナーチェンジしてるだけで、基本はほとんど変わっていないのです。(流石に100年前とか紀元前の板とかは別の技術になりますが・・・ーー;)
なので、スキーは主に2つの軸となる技術
- 腰の位置
- 外足荷重(外足荷重を覚えるとどんな斜面、雪質もスピード関係なく安定して滑れます)
この2つでほぼ1級(上級者レベル)までいけます。
色々ブログとか動画とか作成して日々お伝えしてますが、基本はこの2箇所を徹底練習することが上達への1番の近道です。
これは断言しても良いです。
小難しいテクニックや専門用語を連発する指導者は、あなたからお金を取りたいか、1日でも長くレッスンを受けてほしい人の可能性もあるので、この2点を重点的に練習することを強くお勧めします。
トリノオリンピック男子回転4位の皆川賢太郎さんも本を書いてますが、非常にシンプルな内容です。
それだけスキーって単純なんです。(オリンピックを目指すとかになるとやるべきことが多々ありますが)